セラピー体験記

※当オフィスのセラピストから施術を受けた方からの体験記をご本人の承諾を得てご紹介いたします。なお、プライバシー保護のため氏名は伏せています。

体験記1

これまでの私の人生は、最高とは行かないまでも恵まれたものでした。自分が思った通りに全てが進んでいたと言っても良いくらいです。ところが1年半ほど 前から突然状況は変わってしまいました。何をやってもうまくいかなくなる日が始まったのです。体重は一ヶ月で10キロ減っていき、生きている意味が全く 分からなくなりました。私はこの状況から何とかして抜け出したい、苦しみから解放されたいと思っていましたがなぜか病院での薬を使った治療には抵抗を感 じました。そこで不幸や苦しみがあまりにも突然に集中的に起こることが気になっていたので、これは何かあるのでは?と催眠療法(前世療法)を受けようと 思ったのです。

初めてのセッションでは椅子にゆったりと座りながら催眠療法についての詳しい説明を受けました。催眠に対しての疑問や不安は全くなくなり、リラックス出 来るようになりました。その後、セラピストさんのガイドで徐々に深い催眠状態に入っていきました。そこで最初に私が見たのはアフリカの草原で暮らす15 歳の少年である私でした。そこでは周りの人から嫌われることを極端におそれるあまり、私は常に誰に対しても媚びていたのです。そんな私を周りは馬鹿にし て見ていることに気づいてはいませんでした。そして独り草原に取り残された私は孤独と恐怖を感じながら餓死したのです。すると突然、体が軽くなり宙に浮 いている感じになりました。下を見ると木の側で横たわり死んでいる私がいます。そして周りを明るい光に包まれながら「自分というものをしっかりと持つこ とが大切である」ということに気づきました。

次に見たのは中世のヨーロッパで領地を治めている領主の自分でした。領地は平和で私は領民に対しても誠実な 態度で接していました。領民も部下も満足してくれていると私は思っていました。しかし突然、自分が一番信頼していた部下が私を裏切りクーデターを起こし たのです。私は囚われの身になり、崖から突き落とされて処刑されることになりました。手足を鎖に繋がれ歩く感覚は今もはっきり残っています。そして崖か ら突き落とされる瞬間に部下の顔を見て私は驚きました。それは今の人生で私を裏切った人物だったからです。崖から落ちていく途中でまた私は宙に浮きまし た。下を見ると鎖に繋がれた自分の体は海に落ちていっています。そしてまた光に包まれながら「他人をコントロールすることなど出来ない」ということを学 んだのです。

前世を見ることで、他人をコントロールすることなんて出来ないのだから、まず自分をしっかりと持つことが大切なのだということに気づきました。これが今 の自分に足りなかったことなのだと自然と理解することが出来ました。催眠から醒めたときに不思議なことに、それまでどうして良いか分からなかった心の苦 しみが軽くなっていました。もちろん全てが解決したわけではないのですが自分が進むべき方向が理解出来たからだと思います。セッションからしばらく時間 が過ぎた時、自分の中の価値観がそれまでと大きく変わってきていることに気づきました。自分と他人と比べることをしなくなっていたのです。自分は自分で あり、今の瞬間に最善を尽くすことが大切なんだ、と素直に思えるようになったのです。1年半の間、出口が見えない苦しみの中にいましたが、やっと前を向 いて歩いていくことが出来そうです。この素晴らしい体験を出来たことに感謝いたします。